青葉を蒸すような強い日射しの中、厳しい暑さがつづいております。このたび新社屋工事の竣工を遂げ、来賓各位におかれましては公私御多忙のところ御臨席を仰ぎ、ここに竣工式を挙行すること出来得ましたことは誠に有難く感謝に堪えないところであります。
 この事業に当りましては、昨年六月六日の地鎮祭からほぼ一年皆々様から、温かい御芳情を賜りました。カム設計事務所の高度な技能と施行葵建設の卓越した技工と相俟って機能的で、斬新な社屋が完成に至りました。
 ここに関係者各位の御尽力と無事故で建築出来ました事に対し、厚く御礼申し上げる次第であります。
 さて株式会社萬勇の創業は江戸時代と云われ、船荷物買問屋を営んでいました。後に万屋勇四郎商店という雑貨商として、生活雑貨を販売するようになります。戦後には、初代の寺西政幸が生活雑貨を復興途中の名古屋駅周辺で販売をはじめ、昭和二十三年に(株)萬勇商店を設立し、初代 寺西佑四郎が就任しました。今期は設立六十周年の節目ともなります。
 また昭和四十三年の本日が、中村区本陣の旧社屋竣工式でありました。末広がりで、名古屋らしい縁起を担ぎまして、同じ日取りとさせて頂いております。創業からの歳月は一代で成り立つことではなく、御臨席頂いております関係各位とこれまで社業に従事して頂きました諸先輩とのご縁あってのことと感じております。初代が掲げておりました社訓「正直と至誠」は社風として根づき、様々な事業に従事してまいりました。
 近年は短期経営再建計画を2年、中期経営戦略計画を3年実施しております。現在は中期経営革新計画の第2期となります。「くらし、なごやか。」企業理念のもと、社風を生かした行動指針を意識して、「みなさまの生活想庫」となれるよう新しい取組をしております。
従来複数の事業所で運営を行っておりましたが、新社屋にて統合し「市場で長く愛されている商品」を軸にして、見て触れて常に人情味ある商談ができるよう「見せる倉庫」として得意先各位を招き入れることを前提としております。また、「市場に活力を与える商品」をインターネット、クレジットカード、フランチャイズビジネスなどを通じて「新しい環境」として提案訴求していくことを実行していきます。
新社屋という環境と六十周年という社風には、必ず刻が必要です。そして刻の流れには、人の息吹があります。時流に流されることなく、自らの意志をしっかりと持ち事業を存続させていきたいものです。ただ、刻に逆らえるならば先代に見せてあげたかったです。
 これまでの出逢いは、様々な経験を与えてくれました。そして「出来ること」として糧となり、今の自分を支えてくれています。これからの出逢いは、様々な試練と至福を与えてくれると感じています。そして「共に過ごす喜び」として、社員と年を重ねていきたいと願っています。
 ここに重ねて御参列各位に対し感謝すると共に、益々の御健勝と御繁栄を祈念申し上げ式辞といたします。
平成十九年八月八日
株式会社萬勇 代表取締役 寺西佑四郎



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